自動車整備士とは?どんな仕事?資格は?どうしたらなれる?元自動車整備士の記録(part 1)

自動車整備士は自動車の安全を守るのが仕事です。

自動車の安全を確保するために自動車整備士の仕事は重要なものです。

車検や定期点検は道路運送車両法という法律で義務付けられています。

自動車整備業界はその法律で守られた業界と言えます。

コロナ禍で様々な業界が苦しんでいます。

自動車業界もその一つです。

しかし、自動車整備業界にはあまり影響がありません。

それは法律で守られた業界だからです。

コロナ禍でも自動車整備士は必要とされており安定した職業と言えます。

僕は自動車整備士を長年務めた経験があります。

およそ30年間トヨタのディーラーで自動車整備士をしていました。

これから数回にわたって自動車整備士についてお話しさせていただきます。

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自動車整備士とは

自動車の事故や故障を防ぐために、車検・点検・修理などの専門的な仕事をするのが自動車整備士です。

自動車整備士は自動車の不具合原因を突き止めて修理をします。

例えるなら自動車の「お医者さん」のような存在です。

安全を確保するために自動車整備士の仕事は大変重要なものです。

そのため自動車整備士になるには国家資格の取得が必要になります。

自動車整備士の代表的な仕事内容

自動車整備士の代表的な仕事は次の5つに分けられます。

分類内容
メンテナンス整備エンジンオイル交換等
メンテナンス全般
車検・点検整備1.3.6.12.24か月
定期点検等
重整備エンジン等の
脱着・分解・修理
高難度修理高度診断機器を使用して
不具合を特定する
保証修理保証期間内に発生した故障
リコール等
ディーラーでの整備士の仕事

高難度修理は高度な経験や知識が必要であり自動車整備士の花形と言われます。

自動車整備士を目指すのであれば、これを目標にするべきでしょう。

ここで挙げた自動車整備士の仕事は代表的な物になります。

その他には、カー用品店、ガソリンスタンド、レンタカー会社、チューニングショップ、自動車修理書出版会社など、自動車整備士は幅広く求められています。

全てを習得するには相当の時間がかかります。

しかし、その分やりがいのある魅力的な仕事です。

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自動車整備士になるには

自動車整備士になるには、2つの方法があります。

①自動車整備工場で働きながら技術を習得する方法。

②学校で勉強しながら技術を習得する方法。

「働きながら」と「学校」の資格取得までの流れを表にまとめました。

技術の習得 働きながらと学校の比較

①自動車整備工場で働きながら技術を習得する。

②学校で勉強しながら技術を習得する。

この2つの特徴を見てみましょう。

整備工場で働きながらの特徴

●働き先はディーラーではなく町工場になります。

●一昔前であればディーラーでも高卒の採用をしていましたが、現在は専門学校卒業以上としているディーラーがほとんどです。

●技術習得後の就職先は町工場になる可能性が高い。

学校で勉強しながらの特徴

●大学・短大等の自動車整備科と自動車整備専門学校の2種類あります。

●専門学校はメーカー系列の専門学校と一般の専門学校の2種類あります。

●大学・短大等の自動車整備科よりも専門学校の方が専門的な知識を詳しく習得できます。

●一般の専門学校よりもメーカー系列の専門学校の方が専門的な知識を詳しく習得できます。

次に、この2つのメリット・デメリットを見てみましょう。

整備工場で働きながら習得するメリット

整備工場で働きながら習得するメリット
  • 働きながら実務経験を積むことができる

  • 給料をもらいながら技術を習得できる

  • すぐに自動車の整備に携わることができる

整備工場で働きながら習得するデメリット

整備工場で働きながら習得するデメリット
  • 整備に携わることができるが資格がないとできないことが多い

  • 基礎から学ぶのは難しい

  • 技術習得に伸び悩むことがある

  • 最先端の技術を習得しづらい

  • 働きながらの学習は体力的に厳しい

  • 学科などの座学は自分で行う必要がある。
    ※自動車整備振興会の講習を受講する方法もある。

  • 実技試験・学科試験の両方を受験しないといけない

  • ディーラーへの就職は難しい。

学校で勉強しながら技術を習得するメリット

学校で勉強しながら技術を習得するメリット
  • 学業に専念できる

  • 基礎からしっかりと学べる

  • 最先端の技術を学べる

  • 卒業する頃には、ある一定以上の技術が身についている

  • 実技試験は免除なので、学科試験のみの受験でよい

  • ディーラーに就職できる確率が高い

学校で勉強しながら技術を習得するデメリット

学校で勉強しながら技術を習得するデメリット
  • 学校へ納めるための学費が必要

  • 最低でも2年は学業に専念する必要がある

  • 実習で自動車に触れることはあるが実務経験はできない

このように比較すると分かりやすかったと思います。

整備工場で働きながら習得するデメリットが多いと感じたと思います。

早く自動車整備士として自動車に触れたい気持ちは分かります。

しかし、働きながら勉強するのは本当に大変なことです。

僕は、学校で基礎からしっかりと学ぶことをおすすめします。

そして、ディーラーに就職し実務経験を積むことが一流の整備士への近道だと思います。

僕はトヨタ名古屋自動車大学校の2年過程を卒業しました。

その後、トヨタのディーラーに就職しました。

メーカー系列の学校なので、基礎からしっかりと学ぶことができ、実習教材が豊富で最先端の技術を学ぶことができました。

トヨタ名古屋自動車大学校を紹介した僕の記事があるので見ていただけると嬉しいです。

優秀な自動車整備士を育成する学校

自動車整備学校の比較

自動車整備士の学校は非常にたくさんあります。

代表的な学校は3種類です。

①大学・短大等の自動車整備科

②一般の自動車整備専門学校

③メーカー系列の自動車整備専門学校

大学・短大

自動車整備科ですが自動車整備以外の一般科目も授業のカリキュラムに入っているため自動車整備の知識を効率よく学ぶのには向いてません。

一般の専門学校

自動車整備に特化した専門学校の為、自動車整備の知識を効率よく学ぶことができます。

メーカー系列の専門学校

一般の専門学校の特徴にプラスして、メーカー系列なので実習教材が豊富だったり、最新の技術が導入されていて、メーカーの取り扱い自動車に非常に強い自動車整備士になることができます。

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自動車整備士の資格

自動車整備士になるには、国が行う試験に合格する必要があります。

受験資格として一定の実務経験が必要です。

自動車整備工場(町工場)で働きながら学んでいる場合はそれが実務経験になります。

自動車整備学校で学んでいる場合は卒業することによって実務経験は免除になります。

自動車整備士の資格は、一級・二級・三級・特殊整備士の4つに分けられます。

一級自動車整備士 

一級自動車整備士は整備士のなかでも最も難関な資格として位置づけられています。

一級自動車整備士は2002年に新設された比較的新しい資格ということもあり、一級を取得している自動車整備士は3%ほどしかいません。

二級自動車整備士

2002年に一級自動車整備士が新設されるまでは、二級が最上位の資格だったため一級と大差なく整備が出来ます。

法令においても一級と二級で行える業務に差はありません。

自動車整備士の資格と言えば、この二級を一番多くの方が取得しているので自動車整備士が目指すべき資格であるといえます。

三級自動車整備士

学校に通わず自動車整備士を目指す場合は、まず三級自動車整備士の資格を取得します。

三級自動車整備士は、軽微な整備を行うことができる資格になります。

すべての整備は行うことはできません。例えば、エンジンの脱着・分解・修理などの大掛かりな作業は範囲外になります。

特殊整備士

「タイヤ整備士」「電気装置整備士」「車体整備士」の3つに分かれており、それぞれに特化した専門的な知識をもったスペシャリストになります。

自動車整備士技能検定試験は国土交通省が実施しています。

詳しくは国土交通省のホームページをご覧ください。

まとめ

自動車の安全を確保するために自動車整備士の仕事は重要なものです。

コロナ禍でも自動車整備士は必要とされており安定した職業です。

自動車整備士になるには、働きながらと学校の2つの方法があります。

自動車整備士の資格は、一級・二級・三級・特殊整備士の4つに分けられます。

いかがだったでしょうか? 第一回目ということで大まかに説明させていただきました。

今後は、一つのことを掘り下げて説明していきたいと考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

元自動車整備士の記録はシリーズ化しています。

こちらも見ていただけると嬉しいです。

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